今後の研究の推進方策 |
ヒト近位尿細管細胞(HK-2)とその培地、低酸素濃度培養用CO2インキュベーターを購入し、in vitroの系におて、細胞が虚血耐性を獲得することを確認し、SCMH1およびBmi1の発現動態を検討する。 ①HK-2細胞を、低酸素濃度培養用CO2インキュベーター (1%O2, 5%CO2)に6, 16時間入れる。 ②その後、低酸素インキュベーターより出し、24時間通常の培養を行う。 ③再度、低酸素濃度培養用CO2インキュベーター (1%O2, 5%CO2)に6, 16時間入れる。 細胞が虚血耐性を獲得することを確認するため、1回の低酸素刺激後の細胞と2回の低酸素刺激後の細胞において、細胞障害の程度をLDH測定、MTTアッセイで評価する。また、細胞から遺伝子・蛋白を抽出し、アポトーシス関連分子(Bcl-2, Bcl-xL, Bax, Bad)の発現をreal time PCR、ウエスタンブロット法で検討する。SCMH1およびBmi1の発現動態を検討するため、細胞から抽出された遺伝子・蛋白でreal time PCR、ウエスタンブロット法を行う。さらに、SCMH1およびBmi1が、腎虚血耐性獲得に重要であることを明らかにするため、SCMH1およびBmi1に対してのsiRNAを作成し、SCMH1およびBmi1の発現を抑制した状態における細胞障害の程度やアポトーシス関連分子の動態を検討する。
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