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2019 年度 研究成果報告書

中枢性炎症性脱髄疾患における虚血性組織障害の関与とその治療応用

研究課題

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研究課題/領域番号 17K16108
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 神経内科学
研究機関東北大学

研究代表者

高井 良樹  東北大学, 大学病院, 医員 (40725743)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード炎症性脱髄疾患 / 腫瘍様炎症性脱髄疾患 / 自然免疫 / TRL / Tenascin
研究成果の概要

本研究は、中枢神経における炎症性脱髄疾患の病態を解明するために、人の脳組織を解析することによって行われた。1998年4月から2019年3月の期間に脳生検が行われ、炎症性脱髄病巣が確認された23例を解析した結果、その内4例において、脱髄病巣中心部に広範な壊死を伴う特殊な病変を見出した。特に壊死部と脱髄病巣の境界部に存在する血管において、血管内皮のToll-like receptor 4発現が亢進し、血管周囲腔の拡大およびTenascin-Cの沈着が著しく増加しており、既知の疾患では認められない特徴を有していた。

自由記述の分野

臨床神経学

研究成果の学術的意義や社会的意義

中枢神経における炎症性脱髄疾患は、一般的に獲得免疫の異常により生じる疾患と考えられている。本研究で得られた知見は、これまで病態が未解明だった一部の類縁疾患において、自然免疫に重要と考えられるToll-like receptorの発現亢進が血管周囲で生じ、その活性化に影響するとされる細胞外マトリックスが血管周囲腔に顕著に沈着するという、既知の疾患概念と大きく異なる病態が存在していることを示唆しており、新たな疾患概念を提唱しうる極めて重要な発見と考えられた。

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公開日: 2021-02-19  

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