多系統萎縮症(MSA)は小脳系、錐体外路系、自律神経系を経過中に様々な程度で認める孤発性神経変性疾患である。一方多系統萎縮症(MSA)ではDSM-IVの基準に該当する認知症はセカンドコンセンサスにおいて支持しない項目に入っている。しかしながらMSAでも高次脳機能障害を呈し認知症に相当する症例が少なくないことが分かっている。ただ原因ははっきりしていない。そこで研究代表者はMSAにおける機能的神経回路解析を行った。 今回の研究により小脳と前頭前野および小脳と辺縁系の機能的結合の減弱がMSAにおける高次脳機能障害に関連している可能性が示唆された。
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