研究課題/領域番号 |
17K16131
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
神林 隆道 帝京大学, 医学部, 臨床助手 (00774423)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 針筋電図 / 動員パターン / 運動単位電位 / レベル診断 / 定量プログラム |
研究実績の概要 |
針筋電図検査における運動単位電位(motor unit potential:MUP)の動員パターン(recruitment patter)は正確なレベル診断を与えるもので極めて有用である。現在の針筋電図検査においては、視認でMUPの発火頻度を評価する半定量的診断が主に行われているが、経験を要するものであり、客観的な定量方法の開発が望まれる。本研究では、従来十分な定量解析法のなかった動員パターンについて、新たな汎用性の高い正確な定量法を開発することを目的としている。平成29年度は、針筋電図における動員パターンの新規定量解析プログラム作成についてExcel上、筋電計上での検討を行った。具体的には、筋電図データベースに記録されている筋電図波形から、研究協力者である園生らが開発したMUP抽出法を用いて少数の代表的MUPの発火頻度を測定し、動員パターンの定量解析パラメータを求めようと試みた。また、針筋電図の定量と表面筋電図の定量の感度の比較の研究を進めた。当初より想定されていたようにこのプログラム作成段階が本研究において最も難しい段階であり、今後さらなる検討、改良を要する。さらに、作成されたプログラムを用いて解析するための健常者、神経原性疾患、筋原性疾患、中枢性筋力低下の症例の選別を行った。平成30年度も引き続きMUP動員パターンの新規定量解析プログラムの作成を進め、対象症例に適用し、従来用いられてきたMUPの動員パターン定量法と新しい定量解析法との比較を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要でも述べたが、針筋電図におけるMUP動員パターンの新規定量解析プログラムの作成にあたって、当初より想定されていたように、プログラム作成段階が本研究において最も難しい段階であり、今後もプログラムのさらなる検討、改良を要すると考えられる。必要に応じて統計学的処理、筋電計製造企業の協力を得る可能性もある。
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き針筋電図検査におけるMUP動員パターンの新規定量解析プログラムの作成を進める。この新規定量解析プログラムを用いて筋電図データベースに記録されている筋電図波形を解析し、MUP動員パターンの定量解析パラメータを求める。さらに、従来用いられてきたMUPの動員パターン定量法と新しい定量解析法との比較を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
・消耗品として、電極類、記録メディア、論文別刷など ・研究成果発表にあたり国際学会出席のための外国旅費 ・学術誌投稿のための英文校正謝礼など
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