MEGF10の変異は、先天性ミオパチーを引き起こすが、その病態機序は不明な点が多い。筋細胞を用いて、MEGF10の喪失または、患者でみられるC774R変異体の強制発現で、骨格筋細胞の増殖と遊走が低下することを示した。さらに、筋発生に重要な働きを持つNotch1の細胞内ドメインが、Megf10の細胞内ドメインと共免疫沈降されることを見出し、Megf10のチロシン変異体およびチロシンリン酸化が低下するC774R変異体では、このNotch1との結合が低下することを示した。これにより、Megf10とNotchとの相互作用によるシグナリングが、先天性ミオパチーの発症機序に関わる可能性を示唆した。
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