糖質は食行動の引き金として強力に作用する。そのため糖質摂取の制御機構の解明は、肥満やメタボリックシンドロームなどの健康問題の解決に重要である。本研究では以下のことを明らかにした。(1)FGF21の作用標的の一つにOxytocinニューロンがある。(2)SIRT1はNRF2を介してOxytocinの遺伝子発現を制御している。(3)SIRT1はβ-Klothoの発現を増加させることで、FGF21シグナルを増強する。これらの研究結果から、OxytocinニューロンにおけるSIRT1は、FGF21-NRF2-Oxytocinシグナルを介して糖質嗜好性を制御していることが明らかになった。
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