研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国の脂肪肝患者数は1千万人とも言われ、肝癌対策における非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の重要性が増している。メタボリックシンドロームや肥満、糖尿病などがNAFLDのリスクファクターであり、食事療法や運動療法がNAFLDの主な治療法である一方、現在確立した薬物療法は存在しない。近年、チアゾリジン誘導体(TZD)のNAFLDに対する治療効果が報告されている(N Engl J Med. 355:2297-307,2006)。しかしながら、TZDによる脂肪肝改善メカニズムは不明であった。本研究によりTZDによる脂肪肝改善メカニズムが解明され、TZDの脂肪肝治療薬としての意義が明らかとなった。
|