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2018 年度 実績報告書

ヒストンメチル基転移酵素遺伝子異常による巨人症の機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K16164
研究機関神戸大学

研究代表者

隅田 健太郎  神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (50791422)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード巨人症 / 遺伝子変異 / 成長ホルモン
研究実績の概要

Luscan-Lumish症候群による巨人症の機序を明らかにするため、患者の細胞を用いて解析を行った。SETD2がヒストンメチル基転移酵素であるが、患者におけるメチル化能はコントロールと比較し有意な変化を認めなかった。しかし患者細胞ではGH投与でのSTAT5のリン酸化の亢進を認めていると同時に、下流のSTAT5bの転写活性は亢進を認めた。MAPKやSTAT1のリン酸化、IGF-Iシグナルには変化を認めなかった。そこでSETD2タンパクとGHシグナル関連タンパクとの結合能を調べたところ、SETD2はSTAT5やJAK2, GHRには結合せず, GHシグナルを負に制御するSOCS2(Suppressor Of Cytokine Signalling 2)に結合していた一方で、SOCS1, SOCS3には結合せず、SOCS2特異的な結合と考えられた。SETD2のコンストラクトをHEK293細胞に外因性に導入した所、GH刺激下におけるSTAT5のリン酸化が亢進しているとともに、SOCS2の発現が低下しているとともに、外因性SETD2がSOCS2と結合していた。SETD2のSOCS2に対するメチル化能は明らかではなかったが、ユビキチン化阻害薬投与下ではSETD2のタンパク量が増加した事から、SOCS2がSETD2をユビキチン化し発現調整を行っている可能性が考えられた。この増加は変異SETD2では見られず、変異SETD2はSOCS2の機能に影響を及ぼすことによりユビキチン化が何らかの機序で障害されるとともに高身長に影響している可能性を考えており、現在SETD2欠損細胞を作成し、さらなる機序の解析を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Luscan-Lumish症候群による巨人症発症機序の解析2018

    • 著者名/発表者名
      隅田 健太郎、福岡 秀規、井口 元三、蟹江 慶太郎、藤田 泰功、小武 由紀子、吉田 健一、坂東 弘教、高橋 路子、千原 和夫、鳴海 覚志、長谷川 奉延、小川 渉、高橋 裕
    • 学会等名
      第91回日本内分泌学会学術総会

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公開日: 2019-12-27  

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