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2018 年度 実施状況報告書

マイクロRNAによる原発性アルドステロン症の新規病型診断バイオマーカーの確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K16173
研究機関独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター)

研究代表者

馬越 洋宜  独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 内分泌代謝高血圧研究部, 研究員 (40741278)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード副腎 / アルドステロン / 高血圧 / マイクロRNA / エクソソーム
研究実績の概要

本研究では手術適応となるアルドステロン産生腺腫を効果的に検出するために腫瘍由来エクソソームに着目し、エクソソームに内包される疾患特異的miRNAをターゲットとしたバイオマーカーを探索を目的としている。2017年度にアルドステロン産生腺腫10例、副腎過形成10例を対象として、患者末梢血血漿サンプルよりExoRNeasy Plasma kitを用いてエクソソーム抽出を行い、miRNAアレイにより両群での発現変動差異のあるmiRNAを探索した。アレイ解析から、APA群において発現低下が13種類、発現上昇が7種類のmiRNAを同定した。2018年度は過年度に施行したマイクロアレイを用いたアルドステロン産生腺腫と副腎過形成で差異を示した、miRNAの標的遺伝子の探索およびPathway解析を行った。候補標的遺伝子については、アルドステロン合成に関連しAPA組織での発現上昇の報告されているHSB3D2やミネラルコルチコイド受容体をコードするNR3C2、副腎皮質腫瘍の成因であるCTNNB1遺伝子が変動のみられたmiRNAの候補遺伝子として抽出された。Pathway解析では細胞膜に関わる因子群で有意な変動がみられた。上記結果はアルドステロン産生腺腫の腫瘍特性に合致した結果であると考えられた。臨床検体の収集については2018年度も継続して行い、検討に必要な検体数を確保できた。2019年度は別cohortを用いて、同定したmiRNAをリアルタイムPCR法で疾患病型間で差異がみられるかを検証する。併せて、副腎皮質細胞株を用いて、同定されたmiRNAの機能確認を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者の施設移動に伴い、研究環境のセットアップが必要なためmicro RNAの検証研究が遅れている。

今後の研究の推進方策

検体の収集は継続して行えているため、研究環境を整え、研究をすすめる。2019年度内の研究成果の論文投稿を目標とする。

次年度使用額が生じた理由

外注依頼実験の結果返送が年度を跨いだため

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Accuracy of adrenal computed tomography in predicting the unilateral subtype in young patients with hypokalaemia and elevation of aldosterone in primary aldosteronism2018

    • 著者名/発表者名
      Umakoshi Hironobu、Ogasawara Tatsuki、Takeda Yoshiyu et al.
    • 雑誌名

      Clinical Endocrinology

      巻: 88 ページ: 645~651

    • DOI

      DOI: 10.1111/cen.13582

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Correlation Between Lateralization Index of Adrenal Venous Sampling and Standardized Outcome in Primary Aldosteronism2018

    • 著者名/発表者名
      Umakoshi Hironobu、Tsuiki Mika、Yokomoto-Umakoshi Maki et al.
    • 雑誌名

      Journal of the Endocrine Society

      巻: 2 ページ: 893~902

    • DOI

      doi: 10.1210/js.2018-00055

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 原発性アルドステロン症における 新規病型診断法の確立2018

    • 著者名/発表者名
      馬越洋宜
    • 雑誌名

      Medical Science Digest

      巻: 44 ページ: 245-246

  • [学会発表] 原発性アルドステロン症の診断における新たなエビデンス 多施設共同研究による原発性アルドステロン症の副腎静脈サンプリングにおける新たなエビデンスの創出2018

    • 著者名/発表者名
      馬越 洋宜, 立木 美香, 武田 仁勇, 栗原 勲, 和田 典男, 方波見 卓行, 曽根 正勝, 成瀬 光栄
    • 学会等名
      第91回日本内分泌学会学術総会
    • 招待講演
  • [学会発表] 原発性アルドステロン症におけるAPCCsの臨床的意義2018

    • 著者名/発表者名
      馬越 洋宜, 西本 紘嗣郎, 方波見 卓行, 柴田 洋孝, 和田 典男, 坂本 竜一, 小川 佳宏, 立木 美香, 成瀬 光栄,
    • 学会等名
      第28回臨床内分泌代謝 Update
  • [学会発表] 原発性アルドステロン症におけるAldosterone Producing Cell Clustersの意義2018

    • 著者名/発表者名
      馬越 洋宜, 西本 紘嗣郎, 方波見 卓行, 柴田 洋孝, 和田 典男, 坂本 竜一, 山本 浩一, 曽根 正勝, 立木 美香, 成瀬 光栄
    • 学会等名
      第41回日本高血圧学会総会
  • [学会発表] 原発性アルドステロン症におけるAldosterone Producing Cell Clustersの臨床的意義2018

    • 著者名/発表者名
      馬越 洋宜, 西本 紘嗣郎, 方波見 卓行, 柴田 洋孝, 和田 典男, 坂本 竜一, 小川 佳宏, 山本 浩一, 曽根 正勝, 立木 美香, 成瀬 光栄
    • 学会等名
      第22回日本臨床内分泌病理学会学術総会

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公開日: 2019-12-27  

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