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2019 年度 実績報告書

急性リンパ性白血病における変則V(D)J組み換えの微小残存病変としての有用性

研究課題

研究課題/領域番号 17K16174
研究機関北海道大学

研究代表者

岡田 耕平  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (30792501)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードIKZF1欠失 / デジタルPCR / FISH
研究実績の概要

急性リンパ性白血病細胞株及び臨床検体を用いて、IKZF1, BTG1, CDKN2A, SLX4IP, TAL1, CD200/BTLA、ERGの変則V(D)J組み換えによる欠失変異を確認した。検出できたV(D)J欠失については、ダイレクトシークエンスにて、欠失部位の配列を確認し、V(D)J組み換えによる腫瘍特異的欠失が起きていることを確認した。最も欠失頻度が多いのはIKZF1であり、IKZF1欠失に注目して以後の検討を行った。急性リンパ性白血病においてIKZF1欠失は予後不良因子となることが報告され
ているが、大規模コホートの次世代シークエンスあるいはMLPA法による検討が中心で、これまで日常臨床で検出可能な標準検査法が確立されていない。今回我々はIKZF1欠失の中で最も頻度の多いIKZF1Δ4-7について、デジタルPCRで定量的に変異アリル頻度を検出する方法を開発した。IKZF1欠失細胞株のゲノムDNAの段階希釈を用いて、RQ-PCR法との相関を検討した。デジタルPCRでは段階希釈による検量線を書く必要がなく、絶対定量が可能である。IKZF1欠失はゲノムDNAで検出
することができ、検体採取から半日ほどで結果を得ることができる。また、4種類のIKZF1欠失で共通欠失する部位を認識するFISHプローブを作成し、IKZF1遺伝子近傍のプローブと組み合わせることで、4種類全てのIKZF1欠失を検出できるFISHプローブを開発した。このFISHプローブを用いることでIKZF1欠失は多くの場合1アリルに起きるが、2アリルそれぞれで異なる種類のIKZF1欠失が起きる症例があることが明らかとなった。さらに、V(D)J組み替えにより切り取られたIKZF1欠失部位が、免疫グロブリン軽鎖遺伝子部位に挿入されている症例を見出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 産業財産権 (1件)

  • [産業財産権] IKZF1遺伝子変異を検出するための核酸プローブセット及び当該プロ ーブセットを用いたIKZF1遺伝子変異の検出方法2019

    • 発明者名
      小野澤真弘
    • 権利者名
      小野澤真弘
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      51900452817

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公開日: 2021-01-27  

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