研究課題
悪性リンパ腫におけるHDAC阻害剤により発現回復するmicroRNAの探索から、HDAC阻害剤によりCCR4が発現低下することを見出してきた。当該年度においては、HDAC阻害剤によりCCR4が発現低下する機序について追加検討を行った。クラス特異的HDAC阻害剤を用いて検討した結果、CCR4はHDAC1、HDAC2のアイソフォームにより制御されることが明らかとなった。さらにHDAC1、HDAC2特異的阻害剤により発現変動するmicroRNAの網羅的解析を行い、CCR4への結合配列を有し、T細胞リンパ腫において発現低下しているmicroRNAを抽出した。これら候補となるmircroRNAを用いてCCR4発現を制御するmicroRNAの同定を試みた。候補となるmiRNAを導入した細胞株におけるCCR4の発現変化を確認し、miR-150、miR-26aを候補として検討を行っている。これら解析の中で、T細胞リンパ腫におけるもう一つの重要な治療標的抗原であるCD30の発現が低下することも同時に見出した。短期の暴露においてはCD30の発現が低下する一方で、HDAC阻害剤長期暴露ではCD30の発現が亢進する細胞株も認められた。HDAC阻害剤耐性かとの関与も示唆され、追加の解析を行っている。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
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