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2018 年度 実績報告書

家族性骨髄異形成症候群の原因遺伝子の探索および機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K16181
研究機関東京大学

研究代表者

高岡 賢輔  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60793180)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード家族性骨髄異形成症候群
研究実績の概要

p53ヘテロノックアウトマウスの骨髄細胞にEV、HLTF野生型、変異体を過剰発現し致死量放射線を照射したC57BL/6マウスに移植するマウス骨髄移植モデルを作製した。HLTF野生型、変異体を過剰発現した細胞の末梢血キメリズムを観察したが、評価するに十分なキメリズムを得られなかった。
次に、shRNAの系を用いて正常マウス(C57BL/6)c-kit陽性骨髄細胞のHltfをノックダウンした細胞を致死量放射線を照射したC57BL/6マウスに移植しHltfノックダウンマウスを作製した。Hltf機能低下の造血幹細胞/前駆細胞における影響を調べるため、移植マウスにおける移植細胞の末梢血キメリズムおよびc-kit陽性率(移植骨髄細胞)を探索した。末梢血キメリズムはコントロールに比し、Hltfノックダウン細胞で増加する傾向にあった。移植マウスの移植骨髄細胞におけるc-kit陽性率はコントロールに比し、Hltfノックダウン細胞で増加しておりこれらの結果はHltfの機能低下がrepopulation capacityの増加へ関与することが示唆された。
本研究のHLTF変異が実際にDNA修復の低下に寄与しているかを探索するため家族性骨髄異形成症候群(家族性MDS)2検体の全エクソンシーケンスデータを用いて変異スペクトラム解析(mutation signature analysis)を施行した。その結果、家族性MDSの2検体共にDNA二本鎖切断修復の低下を示唆するBRCA変異シグネチャーを認めた。これにより本研究の家族性MDS検体においてDNA二本鎖修復障害が実際に起こっていることが示された。
これまでの研究と併せ、家族性MDS家系より全エクソンシーケンスによって同定した未報告のHLTF変異により増殖細胞核抗原(PCNA)のポリユビキン化が損なわれ、DNA修復が障害されていることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] A germline HLTF mutation in familial MDS induces DNA damage accumulation through impaired PCNA polyubiquitination2019

    • 著者名/発表者名
      Takaoka Kensuke、Kawazu Masahito、Koya Junji、Yoshimi Akihide、Masamoto Yosuke、Maki Hiroaki、Toya Takashi、Kobayashi Takashi、Nannya Yasuhito、Arai Shunya、Ueno Toshihide、Ueno Hironori、Suzuki Kenshi、Harada Hironori、Manabe Atsushi、Hayashi Yasuhide、Mano Hiroyuki、Kurokawa Mineo
    • 雑誌名

      Leukemia

      巻: 現時点なし ページ: 現時点なし

    • DOI

      10.1038/s41375-019-0385-0

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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