本研究では,我々は敗血症病態における血小板活性化受容体CLEC-2の役割を解明するために,敗血症マウスモデルと好中球のNETs形成モデルを用いた.その結果,敗血症モデルでは,血小板CLEC-2の発現による生存率は,誘導法で異なった.盲腸穿刺による誘導では,CLEC-2欠損により有意に生存を延長したが,LPS投与による誘導では差異は認めなかった.好中球NETs形成においては,LPSと血小板と共培養することでNETs形成が誘導され,さらにCLEC-2ブロッカーによって抑制された.このことから,自然免疫に関与する好中球のNETs形成に血小板CLEC-2が寄与していることが明らかとなった.
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