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2017 年度 実施状況報告書

転写因子Sp1をターゲットとする慢性骨髄性白血病の根治戦略

研究課題

研究課題/領域番号 17K16193
研究機関自治医科大学

研究代表者

小山 大輔  自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (50741071)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード慢性骨髄性白血病 / Sp1 / オートファジー
研究実績の概要

慢性骨髄性白血病(Chronic myelogenous leukemia ; CML)はBCR-ABL融合遺伝子による恒常的なチロシンキナーゼ活性が病態に寄与することで特徴づけられる骨髄増殖性疾患の一つである。チロシンキナーゼ阻害剤の開発により劇的に生命予後は改善しているが、チロシンキナーゼ耐性、あるいは初発時急性期の症例は未だ予後不良であり、新たな治療戦略の開発が必要である。
まず、CML急性転化細胞株を用いて、様々な作用機序を持つ薬剤をスクリーニングし、その有効性を検証した。するとその中でも特に転写因子Sp1を標的とした薬剤が有効であることが明らかになった。これらの薬剤を作用させたときのBCR-ABL発現の変化を検証するとタンパク質レベルの発現低下がみられるが、mRNAはむしろ上昇していた。つまり、Sp1を標的とする薬剤は転写レベルではなくタンパク質レベルでBCR-ABLの発現低下をきたしていることが示唆された。また、Sp1をノックダウンするとそれらの薬剤に対し、より感受性を示すようになり、Sp1がCMLにおける薬剤感受性にも寄与すること発見した。さらにSp1をノックダウンさせた細胞株ではマイクロアレイにおいてオートファジー関連遺伝子の発現変化が見られた。Sp1における薬剤耐性の誘導とオートファジー関連遺伝子の発現との関係については詳細は明らかになっておらず、現在解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の実験計画通り進行している。

今後の研究の推進方策

今後は細胞株で得られた知見をマウスモデル、臨床検体で確認していく方針である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Myeloma Cells Are Activated in Bone Marrow Microenvironment by the CD180/MD-1 Complex, Which Senses Lipopolysaccharide.2018

    • 著者名/発表者名
      Kikuchi J, Kuroda Y, Koyama D, Osada N, Izumi T, Yasui H, Kawase T, Ichinohe T, Furukawa Y.
    • 雑誌名

      Cancer Research

      巻: 78 ページ: 1766-1778

    • DOI

      10.1158/0008-5472.CAN-17-2446.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cell adhesion-induced phosphorylation and inactivation of EZH2 confer drug resistance to acute myeloid leukemia cells.2017

    • 著者名/発表者名
      Kikuchi J, Kuroda Y, Koyama D, Furukawa Y.
    • 雑誌名

      International Journal of hematology

      巻: 107 ページ: 383-385

    • DOI

      10.1007/s12185-017-2376-0.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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