50代女性において男性と比較してHTLV1感染における抗体陽転化率が高いという疫学調査の結果から、閉経との関連性を検証するためマウスおよびHTLV1の近縁ウイルスであるSTLV1に感染したニホンザルをモデルとして卵巣における感染動態を検討した。PCRにより感染した卵巣からはプロウイルスDNAが検出され、感染細胞が含まれていることが明らかとなった。老齢のサルでは免疫染色法により主な感染細胞であるCD3陽性細胞が集簇していることが判明したが、これが感染に伴ったものであるとの結論は得られなかった。またマウスにエストラジオール17β等を投与し感染への影響を検討したが明確な差は認められなかった。
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