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2017 年度 実施状況報告書

Single-cell RNA-seqによる全身性強皮症の病原的免疫細胞の探索

研究課題

研究課題/領域番号 17K16204
研究機関東京大学

研究代表者

永渕 泰雄  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20792279)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード全身性強皮症 / 免疫細胞 / single cell RNA-seq
研究実績の概要

まず再現性、網羅性の高いsingle-cell RNA-seqの解析系の検討を行った。Smart-seq v4を用いて、CD4陽性T細胞single cellのmRNAのcDNA、ライブラリーを作成し、Miseqでシーケンシングを行った。結果、既報に合致した遺伝子数の網羅的な発現解析ができることを確認した。また、それぞれのsingle cellのT細胞受容体配列を同定することで、発現内容がsingle cell 由来であることを改めて確認した。しかしながらSmart-seq v4による解析では、同時に解析出来る細胞数の限界から、細胞集団中の少数サブセットの同定や比較検討が困難であった。そのため、最終的に約1600細胞のsingle cellのトランスクリプトーム解析が可能なICELL8を本研究のプラットフォームとして選択した。
全身性強皮症の炎症、皮膚硬化病態に関わることが既報からも示唆されており、実際に全身性強皮症患者において強い発現変化を認めたことから全身性強皮症患者末梢血の単球に着目した。細胞回収条件、保存条件の最適化を行ったのち、ICELL8によるライブラリー作成を行った。全身性強皮症患者及び健常コントロール由来の1587細胞の生細胞がsingle cellに分離し、かつ生細胞マーカー陽性、死細胞マーカー陰性であることを確認した。今後シーケンシング、データ解析を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

single cell RNA-seqの手法の検討を行い、最終的に解析プラットフォームのICELL8への変更を行った。そのため、より多くのsngle cellの網羅的な解析を予定することができた。しかし、初年度に予定した末梢血免疫細胞分画のデータ解析に遅れを認めた。

今後の研究の推進方策

初年度に作成した約1600細胞の単球single cell ライブラリーのシーケンシング、データ解析を予定している。単球の亜集団の同定を行い、そのうち全身性強皮症病態と関わる亜集団の同定を目指す。同時に、同集団のマーカー遺伝子の同定を試みる。全身性強皮症病態と関わる単球の亜集団の同定は、新規の治療標的候補となるものと考えられる。また、本解析結果と末梢血の単球、また患者皮膚局所の単球細胞のトランスクリプトームとの対比を目標とする予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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