研究課題/領域番号 |
17K16208
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
松本 卓也 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師(病院教員) (70724780)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 免疫寛容樹状細胞 / 制御性T細胞 / Cキナーゼ阻害剤 |
研究実績の概要 |
樹状細胞(DCs)は、自己免疫疾患、臓器移植後の拒絶反応、アレルギー疾患の分野では、自己反応性T細胞を標的とし免疫寛容に導く樹状細胞,免疫寛容樹状細胞(tDCs)を用いた抗原特異的な治療が注目されている。以前我々は、Cキナーゼ阻害剤を(PKCI)を用いて、安定性のあるtDCsが誘導できることを報告し、6種類の既報の誘導物質で誘導されたtDCsとの比較検討を行い、Cキナーゼ阻害剤(PKCI)-tDCsが最も良いことを明らかにしてきた。また、臨床応用に向けて関節リウマチ患者、シェーグレン症候群の患者からPKCI-tDCsを誘導することが出来た。また、さまざまな細胞において炎症反応を制御するmiRNAに注目し、未熟DCs、成熟DCsおよびPKCI-tDCsから全RNAを抽出し、miRNA arrayにて比較解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
SS患者末梢血からPKCI-tDCsが誘導できるか検討し、症例を増やし20名すべてのSS患者から、PKCI-tDCsの誘導は可能であった。また、miRNA arrayを再検し、未熟、成熟DCsおよびPKCI-tDCsから全RNAを抽出し、miRNA arrayにて比較解析を行い、PKCI-tDCsに発現の高いlet-7c, miR-15a, miR-130a, miR-192など12種類のmiRNAをスクリーニングした。
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今後の研究の推進方策 |
それぞれのmiRNA mimicsをリポフェクタミンを用いてDCsに導入し、PKCI-tDCsと同様の表現型を誘導するmiRNAを検討している。また、引き続いてシェーグレン症候群(SS)を対象として、自己抗原のHLA-DRB1拘束性のT細胞エピトープの解析を行い、抗原特異的免疫抑制療法の確立を目指している。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 引き続いて、シェーグレン症候群についてのエピトープ解析を継続し、PKCI-DCsについてmiRNAを用いた解析をすすめていくため一部の研究費を次年度に繰り越す (使用計画) 次年度も引き続いて、研究計画書に沿って研究を遂行していく予定である。繰り越した研究費は試薬や培養に充当予定である。
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