研究課題
前年度に実施した解析において見出されたシェーグレン症候群(SS)小唾液腺細胞培養においてPoly I:C刺激後の発現亢進を認めた2つのlncRNAのうち,noncodingRNA repressor of NFAT (NRON)についてSS群/非SS群間での発現を比較するためin situ hybridaization(ISH)での検討を行った.ISHに用いるパラフィン切片はSS群として2002年アメリカ-ヨーロッパ基準を満たし,血液検査で抗SS-A抗体陽性かつ組織学的にSSの特徴的所見である導管周囲の単核球浸潤を認めた5例,非SS群として乾燥症状を有し精査のため口唇小唾液腺生検を施行したもののSSの基準を満たさなかった5例を選定した.ISHではSS群,非SS群双方において導管に発現を認め,また腺細胞にも一部発現を認めていた.SS群の単核球浸潤領域において発現が集中していた.次に,パラフィン切片上でのNFATc1の発現について免疫染色(IHC)での評価を行った.IHCにはISHに用いたSS群,非SS群から組織枯渇の都合のため各4例を用いて行った.SS,非SS群双方で浸潤細胞,また一部導管に発現を認めており,SS群の中で高度に発現している検体を認めた.浸潤細胞内での発現は細胞質に染色を認めた.浸潤細胞が多いほど高度の発現が認められる印象であり,画像処理での浸潤細胞面積中の陽性細胞面積算出を行った.今後浸潤細胞のNFATc1陽性率,面積やSSのfocus scoreとの関連に関して解析を予定している.
2: おおむね順調に進展している
前年度の解析で見出されたlncRNA NRONに関連してNFATc1の解析を行い,SS群/非SS群との比較を通じNRON,NFATc1がSS病態に関与している可能性が示唆されたため.
今後SS群間での浸潤細胞のNFATc1陽性率,面積やSSのfocus scoreとの関連に関して解析を進めるためより多数のSS口唇小唾液腺生検組織を,種々のfocus scoreが含まれるように選定し検討を進める予定である.
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