本研究の目的は日本で流行する梅毒の分子疫学であり、培養することができない梅毒を臨床検体から遺伝子を直接同定することによりゲノム解析を行うことを目的としていた。3年間で47の血液検体と7つの一期梅毒の病変部からのスワブ検体から最終的にDNAを抽出しメタゲノム解析を試みた。梅毒は培養ができないため、検体から直接菌体を得る必要があるため、解析に必要なDNAを抽出することが困難であったが、PCR法の試行錯誤により13クローンをえることができた。梅毒の遺伝子型として主要なNIchols型とSS14型は日本では約半数流行としており、どちらかがドミナントであるということがないことがわかった。
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