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2018 年度 実施状況報告書

デング熱に対するRNAワクチン開発の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K16224
研究機関神戸大学

研究代表者

小瀧 将裕  神戸大学, 保健学研究科, 助教 (10758816)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードデング熱 / ワクチン
研究実績の概要

デング熱は熱帯・亜熱帯地域の途上国を中心に大きな問題となっている。2015年には世界初のデングワクチン(弱毒生ワクチン)が認可されたが、コストが高く、コールドチェーンも必要なため途上国での使用には向いていない。デング熱制圧にはより安価なワクチンが必要である。そこで、申請者は安価に製造可能なRNAワクチンに着目した。従来 RNAは不安定でワクチンには向いていないと考えられてきた。しかし、RNA安定化技術や投与方法の改良により注目されている。RNAワクチンは既存のワクチンの問題点を解決した有望なデングワクチンとなり得る。本研究ではデングRNAワクチン開発の基礎検討を試みた。
平成29年度は基本となるデングRNAワクチン構築を行ったため、平成30年度はそのRNAワクチンの改良を行った。まず、デングウイルスと近縁である日本脳炎、黄熱ウイルスのRNAワクチンも構築した。それらワクチンのキメラ化を行い、よりRNA複製能が強く、ウイルスタンパク産生量の高いデングワクチン構築を試みているが、現在のところ有望な候補は得られていない。また、デングウイルスのNS1遺伝子を含むキメラ化ワクチンはRNA複製能を失うことも判明した。そこで、ウイルスタンパクのプロテアーゼ認識部位に変異を導入し、よりタンパク産生能の高いワクチン構築を行った。また、NS1タンパクとRNA複製複合体との相互作用部位の解析も行なっている。今後in vitroでの詳細な評価、動物実験での抗体誘導能評価を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初は平成30年度中に動物実験での抗体誘導評価までを行う予定であった。しかし、作製したRNAワクチンのタンパク産生量が低いことが判明し、動物実験を行っても十分な抗体誘導が得られないと判断した。そこで、プロテアーゼ認識部位への変異導入により、よりタンパク産生能の強いワクチン開発を行ったため、当初の予定よりもワクチン構築に時間がかかった。

今後の研究の推進方策

当初の計画通り、マウスを用いたin vivoでのワクチン評価までを行う。

次年度使用額が生じた理由

作製したRNAワクチンのタンパク産生量が低いことが判明し、動物実験を行っても十分な抗体誘導が得られないと判断した。そこで、プロテアーゼ認識部位への変異導入により、よりタンパク産生能の強いワクチン開発を行ったため、当初の予定よりもワクチン構築に時間がかかった。 次年度はin vitroワクチン評価、動物実験での抗体誘導能評価に予算を使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] デングウイルスに対する感染増強抗体を誘導しない日本脳炎ワクチンの開発2018

    • 著者名/発表者名
      小瀧将裕、山中敦史、小西英二、亀岡正典
    • 学会等名
      第53回日本脳炎ウイルス生態学研究会
  • [学会発表] prM領域を改変したデングウイルス2型DNAワクチンの評価2018

    • 著者名/発表者名
      小瀧将裕、亀岡正典
    • 学会等名
      第66回日本ウイルス学会学術集会
  • [学会発表] デングウイルスの感染増強を起こさない日本脳炎ワクチンの開発2018

    • 著者名/発表者名
      小瀧将裕、山中敦史、小西英二、亀岡正典
    • 学会等名
      第22回日本ワクチン学会学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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