研究成果の概要 |
肺非結核性抗酸菌症(pNTM)の進展に関与する因子を明らかにするため、長崎大学病院呼吸器内科で診断したpNTM 64株を集積した。それらの菌株で遺伝子導入マクロファージ(AM)を刺激し、NF-κB活性及び細胞上清のTNF-α, IL-1βを測定した。その結果、M.kansasiiのNF-κB活性誘導能は高い値を示した。M.abscessusでは、Smooth型で低く、Rough型は高い値を示した。AMのTNF-α産生はNF-κB依存性、IL-1βは非依存性だった。NF-κB活性と気管支拡張は逆相関を示した。以上より、菌種によるAMパターン認識受容体の反応の相違を反映している可能性が示唆された。
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