小児再生不良性貧血(AA)の57症例を後方視的に解析した。観察期間中に5例がPNHを発症し、10年累積発症率は10.2% (95% CI, 3.6%-20.7%)であった。AA診断時とPNH発症時の検体をターゲットシーケンス解析した結果、AA診断時には遺伝子変異を認めなかったが、PNH発症後にPIGA遺伝子変異を全例で検出した。 小児AA患者41症例について全エクソーム解析を実施した。複数例に同定された変異遺伝子の中に新規遺伝子X(2例)を認めた。追加検討で小児AA140症例のうち8症例(6%)に遺伝子X変異を同定した。遺伝子Xの変異部位は同一であることから、機能獲得型変異であると考えられた。
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