研究実績の概要 |
申請者は今回の検討にてCNS白血病細胞は骨髄白血病細胞と比較してVEGFAの発現が上昇していることを明らかにし、白血病xenograft modelにVEGFAの阻害剤であるBevacizumabを腹腔内投与すると、骨髄白血病細胞には有意な変化はないももの、CNSではALL細胞がアポトーシスに陥り、細胞数が減少することを示し、Bevacizumabを用いたCNS白血病に対する治療戦略を示した。臨床でその治療戦略に難渋することの多いCNS白血病に対して、Xenograft modelの長所を生かして多角的解析を行い、明らかにしたCNS白血病の特徴を標的とした新規治療戦略を提示すことが出来た。これらの結果をBloodに誌上発表した。(Kato I, Nishinaka Y, Nakamura M et al. Hypoxic adaptation of leukemic cells infiltrating the CNS affords a therapeutic strategy targeting VEGFA. Blood. 2017;129: 3126-3129.)また、第79回日本血液学会学術集会(2017年10月22日東京)においても「中枢神経浸潤白血病の病態解析とVEGFAを標的とした治療モデル」として口頭発表した。 同時に、静止期細胞を生きたままsortingして遺伝子発現解析を行う系を確立し、最先端の方法としてpublishした。(Flow Cytometric Detection of G0 in Live Cells by Hoechst 33342 and Pyronin Y Staining. Eddaoudi A, Canning SL, Kato I. Methods in Molecular Biology. 1686:49-57,2018)
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