NNSは、乳幼児期に凍瘡様皮疹で発症し、繰り返す炎症と進行するやせ・消耗を主症状とする疾患である。NNSは、免疫プロテアソームβ5iをコードしている PSMB8遺伝子に異常がある。NNSと類似の症状を呈する疾患として、海外においてもCANDLE症候群やJMP症候群が知られており、これらはプロテアソーム不全症と して新たな疾患カテゴリーを形成し、プロテアソーム遺伝子と疾患を結びつける疾患群(プロテアソーム関連自己炎症疾患群)に分類される。免疫プロテアソー ムの異常と病態形成の機序については、不明な点が多く、未だ有効な治療法が確立されていない。 これまで、患者さん由来の iPS 細胞を用いて NNS の疾患モデルを構築し、異常な炎症を引き起こすメカニズムの一端を明らかにした。これによりNNS を含めた免疫プロテアソーム異常症の病態解明、治療法開発が一層進むことが期待される。
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