我々は以前、自然免疫受容体 Nod1 のリガンドをマウスに投与すると川崎病類似冠動脈炎を発症し、その炎症に心臓のCD11c陽性マクロファージが関与することを報告した。本研究で、その心臓のCD11c陽性マクロファージで、IL-1a, IL-1bなどのIL-1関連分子の発現が著名に亢進していることを新たに発見した。IL-1受容体アンタゴニストを川崎病類似冠動脈モデルマウスへ投与したが、改善を認めなかった。 本研究の成果として、川崎病類似冠動脈モデルマウスにおいて、IL-1の関与を示唆する所見は認めたものの、治療的介入としての証明は困難であった。
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