ウイルス性急性脳症はウイルス感染後に急激な意識障害やけいれんを伴って発症する神経予後の不良な疾患である。その主病態は炎症性サイトカインの上昇に伴い、血液脳関門が破壊され、血管透過性亢進が亢進することによる非炎症性の脳浮腫であると考えられている。本研究では、脳血管内皮細胞とペリサイトを用いた3次元細胞培養系を用い、細胞リアルタイムモニタリングシステムによる血管透過性の動的評価系を確立した。本研究により急性脳症における血管内皮細胞障害を細胞レベルで再現し、動的に評価することが可能となった。依然として不明な点が多い急性脳症の病態解明や新たな治療戦略の検討及び治療標的の探索につながることが期待される。
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