異常な活性化によりアレルギーを惹起する2型自然リンパ球(ILC2)における酸化ストレスの役割を解析した。肺のILC2において、酸化ストレス除去に重要なNRF2を欠損すると細胞増殖能が高くなり、NRF2を活性化すると細胞数が減少した。この減少効果は、アレルギー治療に頻用されるステロイドとは異なる機序によるものだが、ステロイドと同等にILC2減少効果をもたらした。実際に、肺にアレルギー性炎症を誘導したマウスにNRF2活性化剤を投与すると、肺におけるILC2の減少と好酸球浸潤の軽減を認めたことから、NRF2活性化剤は喘息を含むアレルギー治療に有用である可能性を示した。
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