研究実績の概要 |
今年度は行動実験による評価を行った。FGR(fetal growth restriction)モデルを作製にはアメロイドコンストリクター(Ameroid Constricter: AC)を子宮動脈周囲に装着することで作製した。 実際にこのFGRモデルラットにMuse(Multi-lineage differentiating Stress Enduring cell)細胞、nonMuse細胞を日齢4に投与し、vehicle群には基液のみを投与し、sham群と併せて4群で行動実験の評価を行った。 Negative geotaxis試験を日齢8~11で行った。この実験では30度の坂に頭部を下にして静止し、180度回転して上を向くまでの時間を計測する。これにより前庭反射から中枢の知覚そして姿勢修正までの原始反射を調べることができる。4日間の平均値を比較した場合、回転までの時間0-15秒:5点 15-30秒:4点 30-45秒:3点 45-60秒:2点 60秒以上:1点 反応なしor落下:0点としたところ、AC内径0.45mm:sham群3.2±0.1,vehicle群2.63±0.1,Muse投与群3.4±0.1,nonMuse投与群2.9±0.1(sham vs vehicle,p < 0.05, Muse vs vehicle p < 0.001, Muse vs nonMuse p < 0.05)、内径0.40mm:sham群3.6±0.1,vehicle群2.9±0.1,Muse投与群4.0±0.2,nonMuse投与群3.3±0.2(sham vs vehicle,p < 0.001, Muse vs vehicle p < 0.001, Muse vs nonMuse p < 0.01)との結果となり、Muse細胞の有効性が明らかになった。
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