• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

新生児晩期循環不全の発症予測を目的とした関連遺伝子多型の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K16306
研究機関自治医科大学

研究代表者

下澤 弘憲  自治医科大学, 医学部, 助教 (70570399)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード遺伝子解析 / ステロイドプロファイル測定
研究実績の概要

1.研究対象者の検体の収集:平成30年10月までに臨床研究「自治医科大学総合周産期母子医療センターNICU入院児の検体保存」に参加した研究対象者で、遺伝子解析研究についての研究説明を受けずに退院した症例に対しては、外来受診時に本研究について説明し、研究用の検体を収集している。平成30年10月以降に出生した研究対象者においては、前述の臨床研究および遺伝子解析研究を退院するまでに説明することで、研究用の検体収集の効率が上がった。新型コロナウイルスの流行による外来受診を控えた研究対象者においては、文書を郵送して電話での説明を行った。現在までに98名の同意を得て、検体を保存している。
2.研究協力施設への発信と協力依頼:研究協力施設として北関東圏の、獨協医科大学附属病院NICU、筑波大学附属病院NICUおよび群馬県立小児医療センターNICUと連携を取り、各施設で研究倫理申請の手続きを進めた。群馬県立小児医療センターでは倫理申請が承認された。
3.候補遺伝子の遺伝子多型の解析:TIMM50のprimerとPCR条件を調整している。他の候補遺伝子である、TIMM21、TIMM23、TOMM22、TOMM40のprimerを設計し、PCR条件を調整している。PCRとシークエンスは外部機関に発注することを計画している。
4.ステロイドプロファイルの解析:遺伝子多型解析と並行して、新生児晩期循環不全とステロイドプロファイルとの関連を解析するため、液体クロマトグラム・タンデム質量分析器である島津製作所のLCMS-8060を用いて測定する。測定キットは、Perkin Elmer社のステロイド測定キットを選択している。2019年4月から研究対象者の検体での測定を開始した。特に出生体重1000g未満児においては体格に比した採血量が増えることで、研究同意が得られにくいため、必要血液量を減らすべく前処理など測定方法を調整している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

1.平成30年10月まで同県内の地域中核病院へ派遣出向していたため、研究に費やす時間が少なかったため。
2.臨床研究「自治医科大学総合周産期母子医療センターNICU入院児の検体保存」に同意された症例において、本遺伝子解析研究「新生児晩期循環不全の発症予測を目的とした関連遺伝子多型の解析」の研究説明を改めて行う必要がある。すでに退院している症例において、外来受診時には患者家族および医師ともに時間的制約が多く、研究説明を行うことが難しいため、研究検体の収集が滞ってしまう。
3.協力施設3施設のうち1施設で倫理申請が承認されたが、協力が得らえた検体は1例のみであり、検体が不足している。
4.平成30年10月に帰任したが、重症症例が多くかつ医師不足により、研究に費やす時間が少ないため。

今後の研究の推進方策

1.研究説明を行うことができていない、すでに退院している研究対象については、外来受診時に限らず、電話で呼び出して研究説明を行う。入院中の研究対象者および、今後出生する研究対象者においては、入院中に研究説明を抜けなく行い、研究検体を最大限に収集する。
2.候補遺伝子のダイレクトシークエンス法の条件を調整し、現存する検体を用いて解析を進める。
3.現存する検体で、液体クロマトグラム・タンデム質量分析器を用いて、ステロイドプロファイルを測定する。
4.ステロイドプロファイル測定は院内で進め、ダイレクトシークエンスは外部機関に依頼する。

次年度使用額が生じた理由

第一には医師不足に伴い、研究に費やす時間が少なかったことが原因である。2020年4月から配置医師数が1人増員されたため、研究に費やす時間を増やすことが
可能となる。遺伝子解析についてはシークエンサーの不具合があり、外注での解析を依頼する。ステロイドプロファイル測定については、追加項目を測定するた
めの条件調整を進め、研究同意の得られた検体から測定と解析を進める。

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi