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2018 年度 実施状況報告書

PIBFと胎児発育不全の関連性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K16310
研究機関昭和大学

研究代表者

大場 智洋  昭和大学, 医学部, 助教 (60439370)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード胎児発育不全 / 胎盤機能不全 / 免疫
研究実績の概要

胎児発育不全の妊婦と胎児の発育に異常がない妊婦の母体血清中のPIBF(Progesterone induced blocking factor)をELISA法にて測定したところ、胎児発育不全の妊婦のPIBF値が高値であったことから、PIBFが胎児発育不全の病態に関連していると考え、研究を進めた。しかし、当院で再度PIBFをELISA法で測定したところ、エラーにより測定結果がでなかった。検査中の手技や方法には問題がなかったと考えている。別のELISAキットを使用し、計85検体を測定したが、信頼に値する測定結果がでなかった。また、胎児発育不全の胎盤でPIBFの免疫染色を施行した。trophoblastと脱落膜に弱い染色があったが、不鮮明であった。
上記の理由から研究方法を変更した。母体血清中のPIBFをウエスタンブロット法(SDS-PAGE)でバンドを作成したところ、全てのサンプルから90Dka付近にバンドが検出された。Image J( 測定ソフト)を使用し、バンドのDensityを定量化したところ、胎児発育不全の母体血清中のPIBF値が低値であった。また、胎盤の免疫染色では、抗体を変えて検査を施行したところ、脱落膜と絨毛血管の血管内皮が強く染色され、胎児発育不全の血管内皮の染色がコントロールと比較し、弱くなっていた。胎児発育不全の母体血清と胎盤中の血管内皮のPIBFが低下しており、このことが胎盤機能不全と関連している可能性があると考えている。今後、これらの結果を論文にしていく予定である。また、胎盤中のインターロイキンを免疫染色し、これら免疫と胎盤機能不全との関係を調査していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

胎児発育不全の妊婦と胎児の発育に異常がない妊婦の母体血清中のPIBF(Progesterone induced blocking factor)をELISA法にて測定したところ、胎児発育不全の妊婦のPIBF値が高値であったところから、PIBFが胎児発育不全の病態に関連していると考え、研究を進めた。しかし、当院で再度PIBFをELISA法で測定したところ、エラーにより測定結果ができなかった。検査の方法には問題がないと考えられた。別のELISAキットを使用し、85検体を測定したが、信頼に値する測定結果がでなかった。胎児発育不全の胎盤でPIBFの免疫染色を施行した。trophoblastと脱落膜に弱い染色があったが、不鮮明であった。
上記の理由から研究方法を変更したためである。母体血清中のPIBFをウエスタンブロット法(SDS-PAGE)でバンドを作成し、Image J( 測定ソフト)でバンドのDensityを定量化した。また、胎盤の免疫染色では、抗体を変えて検査を施行した。

今後の研究の推進方策

また、胎盤の免疫染色では、抗体を変えて検査を施行したところ、脱落膜と絨毛血管の血管内皮が強く染色され、胎児発育不全の血管内皮の染色が弱くなっていた。胎児発育不全の母体血清と胎盤中の血管内皮のPIBFが低下しており、このことが胎盤機能不全と関連している可能性があると考えている。今後、測定検体を増やし、より客観性の高い結果を示していく予定である。これらの結果を論文にしていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

胎児発育不全の母体血清と胎盤中の血管内皮のPIBFが低下しており、このことが胎盤機能不全と関連している可能性があると考えている。今後、これらの結果を論文にしていく予定である。また、現在、ある検体の検査を進めていく。胎盤中のインターロイキンを免疫染色し、これら免疫と胎盤機能不全との関係を調査していく予定である。
母体血清に関しては、ELISAで十分な測定ができず、研究方法を変更しなければならなかった。そのため、期限内の測定ができなかった。次年度の研究費でこれらの測定をする必要があり、次年度の使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Expression of progesterone induced blocking factor (PIBF) in women with severe fetal growth restriction2018

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Oba
    • 学会等名
      日本産婦人科学会学術講演会

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公開日: 2019-12-27  

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