Ahedは、血球の増殖・分化に重要な働きを担う遺伝子として同定された。Ahedは皮膚表皮においても発現していることから、表皮細胞の増殖あるいは分化に何らかの役割を担うと推測された。表皮におけるAhedの機能を明らかにする目的で、タモキシフェン誘導性表皮特異的Ahed欠損マウスを作成した。このマウスから表皮角化細胞を調製し、活性型タモキシフェン (4OHT)を作用させると、コロニー形成能が著しく阻害された。また、マウスの背部皮膚に4OHTを外用すると、表皮は萎縮し、表皮および毛包上皮内に死細胞が確認された。以上、Ahedは表皮細胞においても増殖・分化に関わっていることが示された。
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