UVBが免疫学的トレランスを誘導することは古くから広く知られおりそのメカニズムに関しても制御性T細胞の関与が報告されている。光化学療法のひとつであるPUVAバスによる免疫抑制効果に関しては、申請者が乾癬患者の末梢血においてFoxp3陽性制御性T細胞を誘導し、この制御性T細胞の誘導が患者の臨床症状と反比例していることを明らかにした。紫外線は制御性T細胞の誘導によりTh17細胞の活性化を抑えると考えられるが、実際Th17細胞の誘導における紫外線の影響では末梢血Th17細胞が PUVA-bath治療後有意に減少していた。光線療法開始前と、光線療法後にficol-paque density gradient centrifugation によって末梢血単核を得た。CD4陽性細 胞をMACSにて分離し、PMAおよびionomycineにて刺激したのち細胞内IL-17染色を行った。IL-21や22等についてもintracellular cytokine stainingにて検討し、 Th17やTh22等の変化がどのように光線療法の治療効果に結びついているかの検討を行った。 IL-17のみならず、IL-22でも同様に減少することがわかり、乾癬の病態におけるIL-22細胞の関与があること、また、光線療法によってTh22細胞のIL-22の産生抑制をもたらすことが明らかとできた。
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