研究課題
若手研究(B)
当初、粘膜類天疱瘡患者血中のラミニン332抗体のエピトープ解析を予定していたが、研究期間中に他のグループによって既に報告されたことにより、ラミニン332とVII型コラーゲンの結合部位の特定、および患者血中抗体による結合の阻害作用について研究を行った。結果、VII型コラーゲンとラミニン332のβ3鎖の結合部位はLE domainの中央部分にあることを同定した。今後、さらなる部位の特定と、患者血中抗体がその部位での結合を阻害しうるのかを検討する。
自己免疫性水疱症
粘膜類天疱瘡患者血中のラミニン332抗体が水疱を生じさせることは、実験的には証明されているが、具体的にどのような機序で水疱が生じるのかは明らかにされていない。今回、皮膚の接着に重要なラミニン332と7型コラーゲンの結合部位を特定し、その部位で抗体が両者の接着を阻害するかどうかを検討することで、水疱形成の機序を解明する研究となっている。この結果は、粘膜類天疱瘡患者において何故水疱が生じるのかを解明する一助となる。