研究課題/領域番号 |
17K16368
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
三上 剛明 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (60751055)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 抗精神病薬 / 代謝性副作用 / 胃排出能への影響 |
研究実績の概要 |
抗精神病薬開始後の胃排出能亢進が食欲増加の副作用に関与しているという可能性を研究。具体的には『体重増加や糖代謝異常を来し易い抗精神病薬の内服⇒食事摂取時の胃排出能亢進⇒食物の小腸への流入速度が早まる⇒食物摂取早期の急な血糖上昇・インクレチンの過分泌⇒インスリンの過分泌』という仮説を想定している。これについて入院中の統合失調症症例に対して、新たな抗精神病薬開始前と開始後1~2週経過した時点の2ポイントで、12時間絶食後の早朝空腹時に胃排出能検査を行う。採取した呼気検体中の13CO2/12CO2比を測定し、呼気13CO2排出曲線のピーク値に達する時間(Tmax)を算出する。それらから得られた『呼気13CO2排出曲線のピーク値に達する時間(Tmax)』などを解析する。 現在は統計解析の段階までには至らず、サンプリングの段階であり、サンプリング数10例。うち抗精神病薬内服が5例、未内服・健常者が5例。 症例が集まらず、このサンプリング数だけでは統計データは到底出せないが、この抗精神病薬内服と未内服・健常者間で胃排出能の曲線は異なる印象である。 また未内服時の統合失調症の症例自体が少なく、そのサンプリング自体が希少である。しかし、一患者において、抗精神病薬内服開始前後の二点においてサンプリングを行えた。あくまでもこの一例の中での比較であるが、抗精神病薬内服前後において、胃排出能の変化を疑う所見が得られた。これについては2019年6月に開催される日本精神神経学会で症例報告として発表予定。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
大学病院精神科病棟という特性上、サンプリングの条件を満たすような症例が少ないこと。 さらに統合失調症という精神疾患の特性上、こちらが主導で行うことにしても計1時間30分の研究参加に同意が得られないこと。
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今後の研究の推進方策 |
研究のプロトコール自体を改変することは考えていないが、研究への参加ハードルが下がるようにこちら側からの補助を強化できればと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
サンプリング数の不足が原因。次年度にサンプリングをさらに行う予定。
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