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2018 年度 実績報告書

ストレス脆弱性モデルマウスを用いたマイクロRNAのうつ病態に対する役割の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K16380
研究機関山口大学

研究代表者

樋口 文宏  山口大学, 医学部附属病院, 講師 (60711249)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードストレス / うつ病 / マイクロRNA
研究実績の概要

気分障害の病態仮説の1つに神経可塑性異常がある。神経可塑性には新規遺伝子発現を介した「新規タンパク質合成」が必須である。事実、うつ病患者ならびにうつ病モデル動物の脳において、様々な転写調節因子を介した遺伝子発現ネットワーク異常の存在が示唆されている。近年、精神的・肉体的ストレスとうつ病との関連がヒトならびに動物実験によって確認され、うつ病態への環境要因(ストレス)による遺伝子発現調節異常の関与が注目されている。さらに、ストレス曝露にともなう脳内DNAメチル化やヒストン脱アセチル化酵素等のエピジェネティック因子を介した遺伝子発現異常のうつ病態への関与が示唆されている。しかし、エピジェネティクス因子のうつ病態に対する役割の解析例は相次いでいるものの、遺伝子発現の転写後調節に関わるマイクロRNAのうつ病態への役割に対する解析は未だ進んでいない。これまで「がらくたリボ核酸(RNA)」と呼ばれていたタンパク質に翻訳されない非翻訳RNAの大部分を占める配列が、実は翻訳調節に重要な役割を担っていることが明らかとなり注目されている。この「がらくたRNA」のうち主なものにマイクロRNAがあり、標的となるmRNAの非翻訳領域(3’UTR)に結合することでタンパク質への翻訳を阻害する。脳に高発現しているマイクロRNAの中には、シナプス可塑性やスパイン産生に必須な因子が存在することが報告されている。本研究では、慢性ストレス負荷マウス脳内のマイクロRNAの網羅的発現解析を行うことで、うつ病態に関わるマイクロRNAの同定を試みた。その結果、ストレス感受性やストレスレジリエンスに関わるマイクロRNAを同定することに成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Altered plasma protein glycosylation in a mouse model of depression and in patients with major depression2018

    • 著者名/発表者名
      Yamagata Hirotaka、Uchida Shusaku、Matsuo Koji、Harada Kenichiro、Kobayashi Ayumi、Nakashima Mami、Higuchi Fumihiro、Watanuki Toshio、Matsubara Toshio、Watanabe Yoshifumi
    • 雑誌名

      Journal of Affective Disorders

      巻: 233 ページ: 79~85

    • DOI

      doi: 10.1016/j.jad.2017.08.057

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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