研究課題
自閉スペクトラム症(ASD)群 、定型発達(TD)群を対象に行った、投資に関する意思決定課題の解析を行った。ASD群 24人と年齢、性別、喫煙状況、教育年数、IQがマッチしたTD群(21人)が解析対象となった。TD群では、過去に投資を行うと、次に投資を行う度合いが高くなる傾向を認めた。しかし、ASD群においては、同様の傾向は認めなかった。この結果は、ASDでは、経済学的に合理的であるものの、文脈感受性が低く柔軟な意思決定を行うことに困難さがあることを示唆した。また、TD群を対象に、MRIと反復性磁気刺激法を組み合わせた実験を行い、自分の属するグループによって意思決定を行う神経基盤に、側頭頭頂接合部が重要な働きをしていることを示した。同結果は、発達障害の意思決定を社会心理学的観点から考察する際に有用な知見となった。
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Human Brain Mapping
巻: 41 ページ: 1677~1688
10.1002/hbm.24903
European Archives of Psychiatry and Clinical Neuroscience
巻: Epub ahead of print ページ: -
10.1007/s00406-019-01071-4