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2018 年度 実施状況報告書

神経膠腫の術前画像診断のためのT1rho MRIの撮像法と評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K16415
研究機関東北大学

研究代表者

明石 敏昭  東北大学, 大学病院, 助教 (40623492)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードT1rho / 定量 / 脳
研究実績の概要

T1rhoはT2に類似しているがT1rhoは動きの遅い水を反映したことなったコントラストであることが知られている.このT2とT1rhoの差が遅い水分子の動きを反映したコントラストの違いを反映していると考えられるが,T1rhoとT2を共に計測するにはそれぞれ4分(計8分)必要であり臨床的には現実的ではない.そこで,T1rhoとT2の差の意味を有しているdeltaR1rho(1/T2-1/T1rho)を測定することとした.緩和時間を0,10,20,40,60,80ms変化させて画像を撮像した.80ms間緩和して得られるT1rho強調像とT2強調像からdeltaR1rhoを算出すると,撮像時間は8分から2分へと大幅に短縮することができる.
今回,健康被験者を募り正常脳のT1rhoとT2をそれぞれ計測した.それよりdeltaR1rhoの正常値を得た.一方,緩和時間を変えて撮像したT1rho強調像とT2強調像から計5種のdeltaR1rhoを正常値と比較し手法比較で検討したところ,統計学的に同等であることが証明できた.よって,deltaR1rho(80)はdeltaR1rhoと代替可能であり,臨床的に利用しても問題ないことが確認できた.
また,deltaR1rhoは脳の組織間で値にそれぞれ有意差があり,T1rhoやT2,T1rhoとT2の差に比べても組織間の差が明確であった.このことからdR1rhoには組織を分別する特異性が高いと言える.今後,神経膠腫でのdR1rhoの評価を行うことで,組織の微細な違いをより反映したコントラストを得ることが現時点で期待できると予測できる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画にそって研究は進行している.

今後の研究の推進方策

正常脳でのT1rho,T2,deltaR1rhoについて論文を作成中である.deltaR1rhoに関して脳腫瘍でのIDH1遺伝子変異などとの関係を評価していく予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Quantitative T1rho measurement of gliomas2018

    • 著者名/発表者名
      Toshiaki Akashi
    • 学会等名
      8th World Congress of Biomechanics
    • 国際学会
  • [学会発表] T1rho of Malignant Gliomas can be a Biomarker of IDH1 and ATRX Immunohistochemical Stainability.2018

    • 著者名/発表者名
      Toshiaki Akashi
    • 学会等名
      The Radiological Society of North America 2018
    • 国際学会
  • [学会発表] 神経膠腫におけるT1rhoと病理学的所見の検討2018

    • 著者名/発表者名
      明石敏昭
    • 学会等名
      第46回日本磁気共鳴医学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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