種々のがん細胞を用いて新規低出力温熱治療装置オンコサーミアによる加温治療が、ウォーターバスなどの温水循環による加温と比べて優位に強い生物効果を示すことを明らかにしてきた。また、間欠的酸素環境に置かれ、放射線に抵抗性を獲得したがん細胞に対するOTの有効性も確認してきた。X線に加え筑波大学が有する先端放射線治療である陽子線を用いて、オンコサーミアとの併用による殺細胞効果を検討した。その結果、X線を用いた場合とほぼ同様に陽子線との併用においてもWB加温に比べより効率的に細胞致死を誘導し、大きな温熱増感比を示すことを明らかとした。
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