コンピュータ断層撮影(CT)の空間分解能は,主に検出器ピッチ,焦点サイズ,焦点-検出器間距離などの幾何学的配置によって決定される.そのため,臨床で使用されている汎用型CTの解像度は限られる.一方で四肢専用のCTは,高解像画像が得られるものの,撮像時間の延長やCT値精度の低下が懸念される.これらの問題を解決し,CTの解像度を飛躍的に改善するため,高精細検出器システムを既存のCT検出器の上に構築し,近接ジオメトリとした超高解像度CTシステムの基礎的技術を開発した.この高解像度CTは,汎用型CTと比べ,明らかに優れた画質特性を示し,骨梁など微細構造を明瞭に描出することができる.
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