研究課題
若手研究(B)
2015年3月から2017年12月にかけて9名の本試験適格患者が本試験に参加した。線量レベルI(1回2.2 Gy計66 Gy)に6名、線量レベルII(1回2.3 Gy計69 Gy)に3名が参加し、それぞれ用量制限毒性(Grade 3食道炎)を2名、1名に認めた。事前に設定した判断規準に基づき切除不能局所進行胸部食道癌に対して、強度変調放射線治療を利用した化学放射線療法の推奨放射線線量は1回2.2 Gy 計66 Gyと決定した。
放射線腫瘍学
食道癌に対する化学放射線療法において、強度変調放射線治療は安全に標的病変への放射線線量増加を可能にする治療技術であると考えられた。食道癌に対する放射線線量増加試験は現在も海外で複数進行しているが、本研究成果は患者の安全性を担保し、線量増加した放射線治療を実施する上で重要な基礎データとなり、社会的意義も高いと考えられた。