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2017 年度 実施状況報告書

NODDIを用いた磁気共鳴拡散強調画像によるアルツハイマー病の新しい診断法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K16436
研究機関大阪大学

研究代表者

高橋 洋人  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20617352)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードNODDI / Echo-planar 2D拡散強調画像 / 3D volume MRI / 撮像条件を決定 / NODDI Matlab toolbox / 正常脳神経線維の状態を把握 / 脳実質の形状を把握
研究実績の概要

磁気共鳴拡散強調画像(MRI)による様々な脳神経疾患の神経線維変性の評価において、拡散テンソル画像などの拡散イメージング手法を用いた解析が既に広く行われている。近年、新たな拡散イメージング手法としてNODDI (neurite orientation dispersion and density imaging)モデルが提唱され、脳内の軸索・樹状突起の密度や方向のばらつきを推定し、脳神経線維変性のより詳細な定量解析が可能となった。本研究の目的はNODDIによる複数の定量値にてアルツハイマー病における神経線維の微細変化を定量評価し、精度、特異度の高い診断手法を確立することである。
本年度の目的は、アルツハイマー病患者からのデータ収集に備えるため、健常ボランティア撮影を行いNODDIのためのMRI撮影の最適化およびデータ解析の検証、標準化を行うことであった。本年度はその目的通り以下を達成している。
①健常者を対象として3T-MRIでのEcho-planar 2D拡散強調画像と3D volume MRIを収集し、許容できる時間の範囲内でできる限り高分解能での撮影が可能となるような撮像条件を決定した。
②さらに得られた拡散強調画像の解析を行い、解析ソフト NODDI Matlab toolboxを用いて神経突起のばらつきを反映するorientation dispersion (OD), 神経突起密度を反映するintra-neurite volume fraction/neurite density (Vic)を収集し正常脳神経線維の状態を把握した。
③同時に収集した3D volume画像から脳実質の形状を把握した。
以上を達成したことにより、実際のアルツハイマー病症例からのデータ収集の環境を整えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の目的は、アルツハイマー病患者からのデータ収集に備えるため、健常ボランティア撮影を行いNODDIのためのMRI撮影の最適化およびデータ解析の検証、標準化を行うことであった。
NODDIの撮像技術自体は既にある程度確立されているおり、この技術をもつ他施設の協力、助言を得ることができ、これをもとに本年度の目標を順調に達成することができている。

今後の研究の推進方策

データの収集、解析技術が確立できたため、予定どうり実際のアルツハイマー病症例からのデータ収集を開始する予定である。
ただ病院での患者に対する通常業務検査に加えてのデータ収集となるため、予定どうりにデータ収集が進まない場合も想定される。そのため普段より関係部署(他科)と密に連絡をとり、患者に合わせた検査時間の変更などデータ収集の最適環境を整えるための柔軟な対応をしてゆく予定である。

次年度使用額が生じた理由

現在までの達成状況は予定どおりではあるが、一部遅れがでている部分もあるため次年度使用額が生じた。平成30年度は、一部の遅れを取り戻しつつ研究を進めながら予定通り使用することとなる。

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公開日: 2018-12-17  

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