研究課題
若手研究(B)
投影数(X線が人体を透過する方向の数)が多い場合,逐次近似再構成(ノイズ低減を可能とする新しい画像再構成法)のノイズ低減効果が高いことを明らかにした.具体的には,投影数が2400viewの方が1200viewより逐次近似再構成のノイズ低減効果が高いことを模擬人体ファントムを用いた方法と臨床画像を用いた手法で確認した.
診療放射線技術(CT)
英国を含む14か国での医療被ばくによる発がんリスクを推定し,誘発される発がん率が非常に高いとの報告がある.逐次近似再構成は,画像ノイズの極めて少ない画像を再構成できる技術として,2011年に商用化された.投影数の多い撮像パラメータを用いることで,逐次近似再構成のノイズ低減効果は向上することが明らかとなった.この知見は,今後の低線量撮影法の確立,および我が国におけるX線CTの開発に応用可能である.