18F-FDG PET/CTはブドウ糖類似物質であるFDGを用いた核医学検査で、ブドウ糖代謝が盛んな組織に集積する。腫瘍診断に用いられているが、近年、炎症性疾患に対する有用性が注目されている。本研究では18F-FDG PET/CTを用い、動脈硬化のみでなく血管炎やIgG4関連疾患といった血管に炎症を来す疾患についてFDGの集積を測定し、病態解明について試みた。 動脈壁におけるFDGの集積は血管炎やIgG4関連疾患の活動性評価に有用であり、形態学的な異常が出現する前に評価が可能であることが示唆された。更に動脈壁でなく脾臓の集積が炎症の程度を反映していることがわかった。
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