研究課題/領域番号 |
17K16463
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
熊谷 雄一 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (40572160)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | MRI / 子宮腫瘍 / AACID imaging |
研究実績の概要 |
pHは腫瘍の代謝状態や増殖・浸潤を推し測るうえで重要である.しかしながら,腫瘍内のpHを測定する手法は少ない.MRIの新たな分子イメージング(chemical exchange saturation transferimaging:CEST imaging)の1つであるamine/amide concentration-independent detection(AACID) imagingが,pHを高い精度で画像化できる手法として近年報告されているが,AACID imagingの臨床報告は無く,有用性は確立されていない. 本研究の目的は,AACID imagingの子宮腫瘍における最適な撮像法・評価法を開発,確立し,子宮腫瘍に対する放射線・化学療法の治療効果および予後の予測法を確立することである. 本年度においては,オーダーメードのpHファントムを注文作成し,ファントム実験により最適なパラメータを検討中である.体幹部においては頭部に比較し,呼吸や腸管ガスの影響により静磁場が不均一になりやすい.この静磁場の不均一補正法については複数の方法が報告されているが,骨盤部のAACID imaginの撮像において,どのような補正法が最適であるのかを検討中である.また,臨床的には,現段階で最適と考えられるパラメータを用い,子宮病変の存在する患者においてAACID imagingを撮像し,症例を蓄積している状況である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究におけるAACID imagingにおける,最適なパラメータの決定に苦慮しているため.
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今後の研究の推進方策 |
ファントムによる実験を重ね,最適なパラメータを決定し,臨床での子宮腫瘍患者症例を蓄積していきたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
オーダーメイドのファントムを完成するために時間を有し,十分な実験ができなかった.次年度に繰り越し,ファントム実験および臨床応用のための検査費として使用したい.
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