当該研究に関して、UMIN (大学病院医療情報ネットワーク:University Hospital Medical Information Network) に登録を行い情報を開示した。また、院内で研究をはじめるにあたって関連する手続きおよび、関係各部署との調整を完了した。データ収集に関するシステムの構築を行った。 エラストグラフィは人の手で振動させるため、手技の安定性が要求される。乳房ファントムを使用し、安定的手技を確立することでデータの信頼性を向上させることが必要だったため、超音波専用乳房ファントムを購入し、エラストグラフィで良好な画像、データを得るための加圧手技の訓練を行った。さらに、超音波装置をカスタマイズして、当該研究でスムーズにデータ収集ができるように整備した。次に、ボランティアに対して施行し、エラストグラフィの容認できる加圧の程度を確認し、安定的な振動手技を確立した。これを元に、最適な振動手技と、同一患者に対する手技統一を進めることを決定した。 同一対象の術前~術後~放射線治療後、1年後以降の前向き試験でのデータ収集、分析を行うにあたり、対象となる患者の募集を開始した。対象該当者における同意を取得し、第1例の術前超音波エラストグラフィ検査を施行し、データを収集した。データ解析は今後行う予定である。募集は継続しており、既に施行した症例の経過観察検査とあわせ、さらにデータを蓄積する予定である。
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