当該研究に関して、UMIN (大学病院医療情報ネットワーク:University Hospital Medical Information Network) に登録を行い情報を開示した。当施設内で同一対象の術前~術後~放射線治療後、1年後以降の前向き試験でのデータ収集、分析を行うにあたり、同意を得られた30例の症例登録を行った。その後、8例では継続が困難で観察中止となったが、残りの22例に関して同一対象の術前~術後~放射線治療1年後までの自覚症状の確認、治療後の副作用グレード分類、用いた治療薬の有無、写真による整容性データ、超音波Bモード画像およびエラストグラフィー画像の収集とデータ登録が完了した。登録された症例のpatient chalactristics、皮膚厚、strain ratio値の統計解析を行った。術前と比較し、温存療法術後および放射線治療終了1ヶ月後において皮膚肥厚の増悪を認めたが、放射線治療終了1年後において皮膚肥厚は軽快した。エラストグラフィの strain ratio値は術後領域において、放射線治療終了1ヶ月後の皮膚、脂肪及び乳腺実質で術前と比較し有意に低下した。放射線治療終了1年後には放射線治療終了1ヶ月後と比較し術後領域の皮膚、脂肪及び乳腺実質でstrain ratio値は上昇 し、硬化の軽快が考えられたが統計学的有意差を認めなかった。超音波Bモード画像では放射線治療終了1年後に脂肪の浮腫を示唆する所見の軽快を認めた。
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