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2018 年度 実施状況報告書

頭頸部癌放射線治療後の嚥下障害に関するNTCP modelの樹立

研究課題

研究課題/領域番号 17K16500
研究機関地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所)

研究代表者

金山 尚之  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 放射線腫瘍科診療主任 (90792680)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード放射線治療 / 頭頸部癌 / 嚥下障害
研究実績の概要

近年強度変調放射線治療など高精度放射線治療技術の発展により、治療成績の向上と有害事象の低減が得られている。頭頸部癌に対する放射線治療後の嚥下障害は患者のQOLを最も低下させる晩期有害事象のひとつである。しかし、日本における頭頸部癌に対する放射線治療後嚥下障害の実態は明らかにはなっていない。

我々は当院で頭頸部癌に対して、放射線治療を行った患者を解析し放射線治療後6ヶ月後のtube依存(feeding tubeや胃瘻依存)患者は5.7%であることを明らかにした。
Groningen大学は嚥下障害、特にtube依存の発生を予測するnormal tissue complication probability model (NTCP model)を近年発表しており、当院のtube依存率はGroningen-NTCP modelで当院の患者群で計算させたもの(12.2%)と比較して有意に低い結果となった。Closed testing procedureを用いて、補正したNTCP modelを作成および検討した所、interceptの変更のみで良好なNTCP modelが樹立可能という結果となり、補正したNTCP model含めてRadiotherapy and Oncology誌に報告した。

また、放射線治療前、放射線治療後3ヶ月、6ヶ月に嚥下障害に関するアンケート調査を施行し、放射線治療後の嚥下機能の評価を行っており、現在症例集積中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

症例集積はまずまず順調に経過しているが、現時点で放射線治療後6ヶ月経過した患者はやや目標症例数に届いていない。

今後の研究の推進方策

引き続き症例集積を行い、解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

国際学会での成果発表が2019年度になったため、その旅費にて使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] External validation of a multifactorial normal tissue complication probability model for tube feeding dependence at 6 months after definitive radiotherapy for head and neck cancer2018

    • 著者名/発表者名
      Kanayama Naoyuki、Kierkels Roel G.J.、van der Schaaf Arjen、Steenbakkers Roel J.H.M.、Yoshioka Yasuo、Nishiyama Kinji、Fujii Takashi、Ogawa Kazuhiko、Langendijk Johannes A.、Teshima Teruki
    • 雑誌名

      Radiotherapy and Oncology

      巻: 129 ページ: 403~408

    • DOI

      10.1016/j.radonc.2018.09.013

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 下咽頭癌および声門上癌に対する根治放射線治療後の死因2018

    • 著者名/発表者名
      金山 尚之
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第31回学術大会

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公開日: 2019-12-27  

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