研究課題/領域番号 |
17K16526
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊関 雅裕 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (80793877)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | Muse細胞 / 肝再生 |
研究実績の概要 |
我々は現在、マウス門脈枝結紮モデルに対するMuse細胞の非結紮肝への経門脈的投与の有効性の検討というテーマで実験を進めている。現在のところマウス門脈枝結紮モデルの確立とヒトMuse細胞の単離を主に行なっている。マウス門脈枝結紮モデルは当教室で確立されたモデルではあるが、非常に繊細かつ精密な技術が必要とされるモデルである。当初、術後に死亡するマウスが多く、安定してマウス門脈枝結紮モデルを作成することに難渋していた。徐々に安定してきており移植実験に取り掛かる予定である。一方でヒトMuse細胞の調整は順調に行なっている。ヒトの骨髄間葉系幹細胞からSSEA3陽性細胞をFACSで単離しMuse細胞を調整し、移植実験用に細胞を保存している。 マウス門脈枝結紮モデルは徐々に安定して作成できるようになってきており、細胞移植を行わない生食投与群の作成を開始する予定である。このモデルが安全に作成できるようであれば移植実験を開始する。尚、この生食投与群は本実験においてコントロール群となるため、n=5作成する予定であり、1週間で屠殺する群と2週間で屠殺する群と作成する予定である。それぞれの血液検査(総ビリルビン値,総蛋白値,総アルブミン値,AST, ALT,γGTP,NH3,PT-INR,血小板)、屠殺時の肝重量、組織学的な評価(移植細胞の生着・分化、肝壊死の評価など)を評価する予定である。これが終了した後に実際にMuse細胞移植を行う群を作成する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウス門脈枝結紮モデルの確立・細胞移植の技術の習得に時間を要した。
|
今後の研究の推進方策 |
マウス門脈枝結紮モデルが徐々に安定して作成できるようになってきており、コントロール群(生食投与群)の作成を行なった後、移植実験に移る予定である。移植実験を行い、各個体の肝重量・血液検査・組織学的評価などを評価していく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
マウス門脈枝結紮モデルが安定しなかったため、移植実験を開始することができず、移植細胞の調整や学会参加費として予定していた予算を次年度に使用することとした。
|