研究実績の概要 |
大腸癌腹膜播種に対するレクチンをターゲットとした新規癌治療について研究を進めている。臨床大腸癌検体を年100例ほど集積し保管している。通常のパラフィン切片に加えて生検体としてバイオバンクを通じて集積した。候補レクチンについては当科のグループで膵癌に対するレクチン解析においてrBC2LC-Nレクチンを同定した。これは膵癌細胞株Capan1の細胞表面Glycanに特異的に集積した。rBC2LC-Nレクチンに抗がん化合物をconjugateしたものを担癌マウスに投与することで、著しい抗腫瘍効果を示した(O Shimomura, T Oda, et al. Mol Cancer Ther, 2018)。抗がん効果は膵癌腹膜播種について確認されており、実験系は大腸癌腹膜播種と同一で進行可能である。大腸癌細胞株については、同様に候補レクチンの検索について網羅的に解析した。
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