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2019 年度 実績報告書

大腸癌腹膜播種に対する糖鎖標的レクチン治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K16528
研究機関筑波大学

研究代表者

大原 佑介  筑波大学, 医学医療系, 講師 (90757791)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードレクチン / 大腸癌 / 抗癌剤
研究実績の概要

大腸癌腹膜播種に対するレクチンをターゲットとした新規癌治療について研究を進めた。臨床大腸癌検体を年100例ほど集積し保管している。通常のパラフィン切片に加えて生検体としてバイオバンクを通じて集積した。候補レクチンについては当科のグループで膵癌に対するレクチン解析においてrBC2LC-Nレクチンを同定した。これは膵癌細胞株Capan1の細胞表面Glycanに特異的に集積した。rBC2LC-Nレクチンに抗がん化合物をconjugateしたものを担癌マウスに投与することで、著しい抗腫瘍効果を示した(O Shimomura, T Oda, et al. Mol Cancer Ther, 2018)。抗がん効果は膵癌腹膜播種について確認されており、実験系は大腸癌腹膜播種と同一で進行可能であると考えた。手術で保管したヒト大腸癌24例のホルマリン組織をレクチン染色を行ったところ21例が強陽性、3例が弱陽性であり膵癌同様に大腸癌においてもrBC2LC-Nレクチンに対する親和性を確認した。大腸癌細胞株についてはHT-29、LoVo、LS174T、DLD-1を選択した。この4つのセルラインにrBC2LC-N-PE38を投与すると、IC50値はHT-29:4888pg/ml、LoVo:817pg/ml、LS174T:778pg/ml、DLD-1:403pg/mlであり、HT-29において抵抗性があることがわかった。またこれらのセルラインを用いマウスゼノグラフトモデルを作成し、rBC2LC-N-PE38を腹腔内投与した。結果LS174T、DLD-1には著しい抗腫瘍効果を認めたもののHT-29とLoVoは効果が認められなかった。セルラインのrBC2LC-Nレクチンに対する親和性の差が抗腫瘍効果の差となったと考えた。

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公開日: 2021-01-27  

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